大きな橋奨学会は、2005年に死去した静岡日本語教育センター創始者、石原康彦元理事長の葬儀で寄せられたお花料をもとに、遺族により創設されました。
以来、静岡日本語教育センターの学生を対象に毎年奨学金を授与しています。名称は石原元理事長が愛した「大きな橋」という歌にちなんでつけられています。
国境の壁、ことばの壁、暮らしと歴史の壁をのりこえ、つながっていく世界を目指した石原元理事長の思いを継承していきたいという思いがこめられています。
2024年6月11日
静岡新聞に作者石原えつこのインタビュー記事が掲載されました。
亡き父への思い、19年経て絵本に 静岡の語学学校理事長刺殺事件 遺族の石原さん
【2024年6月11日 静岡新聞朝刊】
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1488954.html
2024年6月1日
6月22日に『じいちゃんはどうしてしんじゃったの?』の出版記念のあつまりが開催されます。
どなたでも申し込みできます。申し込みは以下のリンクからどうぞ。
https://forms.gle/tTDqAyX8LW13caeh7
2024年5月30日
『じいちゃんはどうしてしんじゃったの?』の販売が開始しました。
2024年5月22日
『じいちゃんはどうしてしんじゃったの?』の先行予約が開始しました。
『じいちゃんはどうしてしんじゃったの?』が生まれた背景
2005年6月25日、静岡日本語教育センターを1990年に開校した石原康彦は同センターのホールで命を奪われました。命を奪ったのは、同センターに付属して開設されたアジア言語センターで中国語教師を務めていた静岡日本語教育センターの元卒業生でした。犯人は逮捕されましたが、精神疾病が認められ無罪となり出身国に強制送還となりました。
著者である石原康彦元理事長の長女えつこは深い悲しみから口を閉ざすしかありませんでした。しかし、2022年、グリーフケアと出会うことで、「グリーフ(かなしみ)」が動き出しました。
そんな中でできたのがこの本です。
かなしみの中から見えてきたものとは、なんだったのでしょうか。
遺族や学校を支え続けてくれている友人・知人、地域の人、日本語教育関係者、そしてかなしみを抱えている人におくります。
なお、この絵本の売り上げは「大きな橋奨学会」の奨学金として静岡日本語教育センターで学ぶ留学生に授与されます。
この本を書いた人
石原えつこ
日本語教師。2023年4月より静岡日本語教育センター理事。同年4月より武蔵野大学グローバル学部グローバルコミュニケーション学科非常勤講師。
静岡日本語教育センターで教鞭をとった後、中国浙江省櫻花日本語学校(1999~2002年)、Nanyang Polytechnic(2004~2011年), National University of Singapore(2011~2018年)などで勤務。2019年本帰国し、現在東京都在住。静岡日本語教育センターを創立した石原康彦長女。
この本の登場人物
ぼく
一度もあったことがないじいちゃんの死に興味をもつ。
わたし(石原えつこ)
ぼくの母。息子の質問になかなか答えられずにいる。
じいちゃん(石原康彦)
1945年生まれ。静岡大学卒。東京で会社員として働きながら、日中学院で中国語を学ぶ。1973年より静岡の商社にて中国との貿易担当。そのかたわら1974年静岡中国語講座を開講し日本人対象の中国語クラスで教鞭をとる。1980年より中国帰国者に日本語を教える活動をスタート。1987年商社を退職。1990年静岡日本語教育センターを開校。1992年にアジア言語センター開設。2004年日中学院倉石賞受賞。2005年逝去。